夢天幻想譚|読書が苦手な読書家の読書感想文(書評ブログ)

夢天幻想譚

長大な時間を巡る物語



今回ご紹介させて頂く書籍は、
冴木忍:著
「夢天幻想譚」シリーズです。

全5巻からなる小説・ライトノベルです。

1:蒼月、中天にありて
2:雪華、散りけむ
3:紅蓮、天地燃ゆ
4:迅雷、乱れそむ
5:光燿、常しなへ





書籍紹介12冊目です。


冴木忍さんは、主にファンタジー小説を執筆されている作家さんで、
年齢層はいわゆるヤングアダルト(16~25歳)向けと言われておりますが、

どの年齢層にも読みやすい作品が多いと、私は感じております。


ライトノベルというと、文学じゃないと言われる方もいらっしゃいますが、
冴木忍さんの作品は、いわゆる現代ラブコメや萌え要素のようなものとは、
ちょっと離れたところにいらっしゃるため、
「ライトノベルって聞くとちょっとな~」という方にも是非お勧めしたいです。














こちらの夢天幻想譚シリーズは、
物語最初の舞台は、今から数百年前ほどの中国を彷彿とさせますが、
架空の世界の話なため、実際に中国ということはありません。

物語の主人公は、どこにでもいる音楽が大好きな青年ハルギ。

このハルギが辿る壮大で数奇な運命の物語です。


「星見役」のタオは、ある夜「星見台」から現われた迦陵頻伽と出会い、
ハルギと呼ばれる赤ん坊と琶琵を託された。

年月は流れ、ハルギは18歳に成長し、輝炎国一の楽士とうたわれていた。
しかし、両性具有という自分の運命を呪うハルギ。

そんなある日、「星見台」から無数の化生が飛び出した。
父を人質にされたハルギは、女帝に命じられ、化生退治の旅に出るが…。

第一巻・裏表紙のあらすじより




物語の最初と最後とで、ここまで主人公の立場が変わる物語もそうそうありません。


上記のあらすじでは、単にモンスターを倒すバトルファンタジーモノのように
思えてしまうかもしれませんが、実際は大分違ってきます。


人知を超越した存在
気が遠くなるほど長大な時間の流れ
宇宙すら超えた壮大なスケールの物語


私は初めてこの物語を読んだときに、
素直に「小説家の想像力って凄まじいな」と思ってしまったほどです(笑)



物凄くファンタジーな作品ですが、
感動作でもあり、初めて本気で泣きそうになりました。

あまりに・・・、あまりに切なくて。



物語の構成もさすがの一言。
細部まで作りこまれた設定に脱帽です。


その設定の全てに意味があり、
ここでは何を書いてもネタバレになってしまうため、
なかなか踏み込んで書けないのが残念です。

それほど、物語は怒涛の展開を続けていくのです。


私が大好きな作品のひとつです。
5回ほど読ませて頂きました。
個人的には非常にオススメです。










2017.05.06 | コメント(0)このブログの読者になる更新情報をチェックする
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