レバレッジリーディング 著:本田直之|読書が苦手な読書家の読書感想文(書評ブログ)

レバレッジリーディング 著:本田直之

今回は、私の本の読み方の基礎となった書籍「レバレッジリーディング」をご紹介致します。

書籍紹介 1冊目です。



個人的おすすめ度   ★★★★★ 
文章の読みやすさ   ★★★★★
内容の理解し易さ   ★★★★★
再現性        ★★★★☆


特徴
・本の読み方を技術的に教えてくれる教則本系
・読書が苦手だった著者の書いた本



こんな人におすすめです。
・本を読むのが遅い
・何が原因か判らないけど読書が苦手
・まだ本の読み方を確立していない




こちらのレバレッジリーディングは、
「本の読み方」を技術的に教えてくれる教則本系の書籍になります。

ちょっと古い本なので、今は参考にならない箇所も極一部ありますが、(インターネットサイト上での本の探し方など)
読書の仕方などをレクチャーしているところは、何年経っても変わらずに使えるやり方です。


逆に最新の書籍が、より洗練されて誰でも簡単に読める方法かと言えば、
必ずしもそうとは限りませんしね。


こちらの書籍「レバレッジリーディング」は、
速読ではなく「多読」という読書方法を解説しております。


多読とは、簡単に言うと、「よりたくさんの本を読むこと」と
そのまんまになってしまうのですが、

「それが出来てりゃ、やってるって」
「それが出来ないから苦労してるんじゃないか」


って思われる方がほとんどだと思います。


こちらの書籍はそんな悩みを解決してくれる1冊になるかも知れません。


本は全部読まなくてはダメ?


実は、多くの人が「ある認識」の下、読書を行っており、
その認識がある為に、読書を自ら難しい行為に押し上げています。


その認識とは、
「本は最初から最後まで、きっちり全て読まないといけないもの」
というものです。

真面目な人や完璧主義な人ほど、この呪縛は強い傾向にあるようです。


しかし不思議なことに、斜め読みにもかかわらず、思いのほか、きちんと意味がつかめるのです。

(中略)
「問題解決のヒントを探す」というはっきりした目的意識があったので、
余計なところを読まずに済み、ポイントを拾うのが速くなったからです。
このとき、わたしは生まれてはじめて「本って、なにも全部読まなくてもいいんだ」
ということを発見したのです。

レバレッジ・リーディング 第一章より引用

私もずいぶんこの呪縛に悩まされました。
いや、まだこの呪いは完全に解けてはいません。


生来の貧乏性が出てしまうのか、
「読まなかったところに良いことが書いてあるかもしれない」
なんて思ってしまいます。


この「全部読まなくても良い」という概念ですが、
これは全ての書籍に当てはまる訳ではありません。


このレバレッジリーディングは基本的にビジネス書系を読むことが前提となっております。


つまり、小説などは飛ばし飛ばし読んでしまうと、ストーリーが分からなくなってしまうので、
レバレッジリーディングをする必要がそもそもないのです。


「重要な部分だけ選んで読んだけど、やっぱり飛ばしたところにも大事なことが書いてあるのでは?」


と心配になられる方もいらっしゃると思います。先に触れましたが、私もそんな中の一人です。
そこはもう、ある程度割り切ってしまう潔さも、多読には必要なようです。

大事なことは全体の2割


この様な概念、というか法則があるのをご存じでしょうか?

「パレートの法則」
「ユダヤの法則」


ユダヤの法則とは「78:22の法則」とも呼ばれ
万物の色んなものにこの法則が当てはまるというもの。


例えば、

・人間の体は、水分78%、その他22%
・空気中の成分は、窒素約78%、酸素・二酸化炭素等その他の気体が22%
・腸内の善玉菌が78%に対して、悪玉菌が22%が理想的
・地球の海の割合は78%に対して陸地が22% 


などなど・・・


パレートの法則も似たような感じで「80:20の法則」と呼ばれ、

何か仕事などをしてでた「結果」の80%は、
それに費やした時間の20%で生み出されている

全商品の内 上位2割の商品が、売上げの8割を占め、
全顧客の上位2割の顧客が、売上げの8割を占める。



というような感じ。


ユダヤの法則とパレートの法則は厳密には違うのかもしれませんが、
まあそこは今回はちょっと置いといて。



レバレッジリーディングは、このパレートの法則についても触れています。

「もしその捨てた部分に重要なことがかいてあったとしたら?」
と思うと、不安になるのはよくわかります。
重要なところを飛ばしてしまうことはもちろんありえます。
しかしそれは、仕方のないことだと割り切ったほうがよいでしょう。

(中略)基本的に重要ポイントは本の二割くらいしかありません。 
そして、その重要ポイントの八割を拾えれば良しとします。

レバレッジ・リーディング 第3章より引用


確かに、無駄に冗長でページ数稼ぎをしていたりして、内容が重複してる本もあります。


ただ、重複するということは、それだけ著者が「ここ大事!」と思ってあえて繰り返し、
重要さを強調している可能性もあります。

その場合は、著者の方から
「しつこいようですが、ここ重要なので何度でも言います」
という具合にアナウンスが入ったりします。


多読で本を読む時は、「どこが重要でどこが捨てられる個所なのか」を、
自分で判断をしなければなりませんが、これはある程度冊数を読んで経験していく他ありません。

それに重要な個所は、その時その人によって異なるので、
人にアドバイスを貰えるようなものとも違うのです。

必要な箇所だけをつまみ読み


本を本としてではなく、辞書やゲームの攻略本みたいなものとして捉えるとピンとくるかもしれません。


辞書や攻略本って、1ページ目から熟読していくようなものではないですよね。
必要な時に、必要なページを読んで、必要な情報を得る。そういう使い方だと思います。

本もそういった解釈で読めば、最初から最後まで1ページずつ読んでいくもの、
という概念を打ち破れるのではないでしょうか?

読み終わったその後にやること


長くなりましたが、最後に最も大切なことをお話しします。

と言っても、非常に多くの書籍や、至る所で書かれており、
目新しい情報でもなんでもありません。

最も大切なこととは、「アウトプットする」ということです。
簡単にいうと、「読んで得た情報を実践しよう」ということになります。


本を読んで情報をインプットし、それで満足してしまうのはとても勿体ないことで、
例え熟読しても、何も行動に移さないなら、読んでも読まなくても一緒です。


しかし、新しい行動をとるというのは、実は言うよりも簡単なことではなく、
非常に勇気のいることで、多くのストレスも抱える大変なことなのです。


今までの人生でやってこなかったことを、新たに始めるわけですから
迷い、戸惑い、恐怖、不安があって当然です。


まずは小さい1つのことから始めていきましょう。
千里の道も一歩から、です。

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悲しいことに、本で読んだことは、
実際に体験したことより、どうしても印象が弱い。
せっかくいいことを知ったのに、
実践する前に忘れてしまうこともよくあります。

レバレッジ・リーディング「第4章より」


私も、この1番重要なアウトプットが苦手です。
読んだ後は、高揚感や希望に溢れているので、「よーし、やってやるぞー!」とはなるんですが、
なかなかどうして難しいものですね(;´▽`A``


しかし、本当におすすめできる1冊です。



文章の読みやすさ   ★★★★★
学者が書いたような堅苦しい文章ではなく、
読みやすい文体でスラスラと読めます。

内容の理解し易さ   ★★★★★
決して難しい内容ではないです。
しかし中身は薄いなんてことはなく、濃厚な情報がたくさんです。

再現性        ★★★★☆
本に書き込みする、ドッグイヤーをする、無駄なところは読まないなど、
今までやったことない読書スタイルだと思いますので、
やや抵抗を感じてすぐにはできない人もいるかも知れません。




2016.11.01 | コメント(0)このブログの読者になる更新情報をチェックする
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